2012年3月19日月曜日

研修先について その2


次はTeaching in Schoolについて。

これがNGOのメインのプロジェクトかと思いきや1番の問題。

まずはガーナの教育制度から。

幼稚園、小学校6年、中学校3年、高校3年、大学とこれは日本と同じ。

英語が公用語なので、幼稚園から英語教育が始まり、小学校4年生から全部英語で授業が始まる。

ガーナの教育の問題の1つに生徒の就学率の低さがあって、2005年に法律が改正されて政府が運営する学校(私立以外)は全て無償に。親が払わなければいけないのは制服代、教科書代、テスト代だけなどです。2006年には無償の給食制度が始まったけど、政府もお金が足りなくてまだ一部の学校でしか実施されてない。

これはすごいことのように見えるけど、田舎では実はこれが就学率の向上には直結しない。制服代とかも払えない家庭も多いし、何よりも教育の大切さを認識してない親がいまだに多くいる。

そこで学校がボランティアに求められているのは、より多くの子供たちを学校に集めること。子供たちはオブロニ(white people)が好きだから。

ビルがボランティアに求めているのは、ただ教えるだけではなくそれぞれの学校の問題を見つけて、改善させていくこと。Make the difference! っていつも言っている。

各ボランティアはボントディアスかオフアシという村の小学校か中学校(合わせて12校くらいある)に派遣されるんだけど学校によってばらつきが激しい。



主な問題点はこんな感じ。

・繰り返し:ひたすら先生の言うことの繰り返しの授業。算数でさえ、639 っていうのを繰り返しているだけで、理由聞いた途端みんな目を見開いてかたまる。

・レベル低い:上にも書いたように4年生からは全部英語で授業が始まるはずなんだけど、

       The old lady and her two sons. みたいな文も読めなかったり英語に限らず、算数も4年生で3×26 ができなかったり。あと、書くのが異様に遅い。

・先生行方不明:教科ごとではなくクラスごとに先生がいるんだけど、クラスによっては先生がずっと来てないクラスがある。先生自体のやる気が低い。

・学習道具の不足:日によってノートとペンがあったりなかったり。生徒も持ってこなきゃという意識がないし、親も勉強道具についてきにしてない。教科書もある子とない子がいるからいろいろやりにくいし、生徒も家で勉強したりしない。

・鞭:鞭をすごい使う。遅刻したとき、うるさいとき、間違えたとき。しかも頭とかを容赦なく何度もたたく。

・授業時間:小学校なのになぜか90分授業×3。ほとんどの子が授業理解できてないし、もちろん集中できなくてしゃべり始めて、鞭で打たれて泣いてという悪循環。



問題だらけなのですが、ボランティアたちが抱える問題としては自分たちが行っても先生の代わりをするだけでその間先生は休んだり、マーケット行ったりとこれでは全く意味がない。

そもそも今まで30人以上のボランティアがいたのにもかかわらず、学校によっては小学校6年生に英語で自分の名前すら書けない子もいるのはおかしいし、今までの人たちが何をやったかもわからないし、改善されたところもわからないしで、このプロジェクトの意味はあるのかとビルとみんなで散々話したあげく、村の先生たちと私たちとのミーティングが開かれ、学校との関係を変えていくことになりました。



問題ばっかり書いてしまったけど、私は学校が好きです。先生によっては気さくでやる気のある人もいるし、何よりも子供たちがかわいい。学校に行くとすごく喜んでくれるし、変なダンス披露してくれるし、授業が終わればみんな学年とか関係なく校庭ですごく楽しそうに遊んでいるし。

だからこそ、もっと生徒たちが楽しく勉強できる手伝いをできたらなと思います。

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